ふくしま、わたしたちの3.11〜30人のHer Story〜

2013年3月11日に東日本大震災が起きてから、2年半が過ぎました。月日はずいぶんと経ってしまいましたが、福島に生きる人々にとって3.11はまだまだ終わっていません。

私たちは、福島で3.11を体験した女性たちの声に耳を傾け記録に残し、その体験を伝えるために、『ふくしま、わたしたちの3.11〜30人のHer Story〜』を編集・制作いたしました。

約160ページにわたる記録のなかから、ほんの一部ではありますが、ここに紹介いたします。

 

ここに取り上げられた声は福島を代表するものではありませんが、お読みいただいたみなさんが自分自身の問題として考えるきっかけに、「フクシマ」ではない福島を知っていただくことの一助になればさいわいです。

「ふくしま、わたしたちの3.11」証言記録集・制作委員会

将来、子どもから「どうして避難してくれなかったの」と言われるかもしれませんが、私はその時に、今こうしていろいろ悩みながらやっていることを説明できるようにしたいと思っているんです。

(30歳代、県北地域)

 

原発事故は、突然落ちてきた爆弾みたいな感じですかね。

なかったことであったらといつも思います。朝起きた時に「あれっ? 嘘だったんじゃないか」って。

(30歳代、県北地域)

 

よく、何が正しいのかわかんないってみんな言うけど、ホントそう。わかんないけど、生きるしかないっていう……。残ったなりに、食べ物と服装を注意して、やるしかないのかなぁって思いながら、もう2年半。

(20歳代、県中地域)

 

(震災後は)心境の変化っていうのではないんでしょうけど、周りの人と気軽に話ができなくなりました。……心にふたをして生活しているっていう感覚はずっとあります。

(40歳代、県中地域)

 

それで3月20日に出産して……。いろいろ調べながら、放射線量とか見ながらの毎日だったかな。とりあえず、窓を開けないで、お水とかも気をつけて過ごしてはいたものの、やはり気になる。線量が気になる。情報もいっぱい入ってくるし。

(30歳代、県中地域)

 

長期的な避難をするつもりはなかった。それは、社会問題が起きているこの現場にいたかったから。

原発事故のあとに感じたのは、国から人間として扱われていないな、と。そのときから、ずっと思っている。

(50歳代、県北地域)

 

私たちは、自主避難をしている人たちがいる、その地域に避難しているんですよね。

今これだけ汚染水が騒がれて、帰るにはほど遠くなりましたよね。その前までは、もしかしたら帰れるかもね、って思ってましたが。

(50歳代、相双地域より避難)

 

いくら検査でND(不検出)でも、福島県産は選んでもらえない。福島県内の人たちは放射能のこと、農産物を検査し出荷していることを知っているけれど、原発事故についてもよその県の人はよく知らないと思う。

(50歳代、会津地域)

 

大学では、原発関連の授業とか結構あったんです。聴いてるうちに、だんだん「もう原発の話いいよ」って思うようになって……。最近になって、でもそれって逃げてるだけなのかなって。ずっと福島に暮らすんだったら、ちゃんと向き合っていかなくちゃいけないのかなって思いました。

(20歳代、県北地域)

 

たぶん将来、差別とかもあると思うんです。結婚差別とか。でも友達になった人だったら、「福島」って聞いて放射能を思い浮かべるんじゃなくて、私の顔が思い浮かんだら、それはきっと差別にはつながらない……。

(20歳代、県北地域)

 

(避難する/しないについて)すべての決定はそれぞれが頑張って、自分の頭で考えて、自己責任で、子どものことを含めて、下すわけでしょ、最大の勇気を持って。一番最上だと思って選んでいるのに、それに対して、他人が非難や批判をするっていうのは、何なんだろう?

(40歳代、県中地域)

 

放射線量がゼロになることはないと私は思っている。それなら、逃げられない自分は、この福島がどう変わっていくのか、放射線を浴びた土地がどうなっていくのか、体験しよう。

(50歳代、県中地域)

 

描いていた自然とのふれあいは、ほぼ消えてしまいました。素晴らしい土地柄なのに。ものすごく腹は立っているのだけれど、あわらしようがない。それがすごくじれったい。

でも、こういうことは言い続けなくてはならないでしょう?

(70歳代、県北地域)

 

私が考えるには、国ははっきり、「大変申し訳ないが、あなたたちは帰れませんから、そこの土地は国で買います。その金で、好きな所に行って生活してください」ってするべきだと思うの。東京オリンピックも大切だけど、それをやらなきゃ駄目だと思うよ。

(80歳代、県中地域)

 

この記録集に登場していただいた女性たちはたった30人です。たった30人でさえ、これだけ違う3.11後を生きています。

(編集後記より)

 

『ふくしま、わたしたちの3.11〜30人のHer Story〜』

 

【制作】「ふくしま、わたしたちの3.11」証言記録集・制作委員会

     (市民メディア・イコール/ふくしま女性フォーラム)

【発行】2014年1月15日(第2刷)

 *福島大学行政政策学類「原発災害の被災者が実践する生活史プロジ

  ェクト」助成

 *第1刷は2013年9月30日、ジャパン・プラットフォーム「共に生

  きる」ファンド助成により制作・発行

【体裁】A4サイズ、約160ページ

【頒価】無料(送料1冊300円)

【お問い合わせは】

 NPO法人 市民メディア・イコール TEL/FAX024-983-7090

 

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「ふくしま、わたしたちの3.11

    〜30人のHer Story〜」

 

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